すばるイブニングコンサート『酒井さやか ピアノ・リサイタル』 ※終了しました
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たそがれどき、新進気鋭の若手ピアニストによる演奏をお楽しみください。
酒井さやか(さかいさやか)プロフィール
2009年ピティナピアノコンペティション全国決勝大会にてE級入選。2010年同コンクールF級ベスト賞。2011年ショパン国際ピアノコンクールin ASIA高校生部門にて全国大会金賞・アジア大会銀賞。第15、16回浜松国際アカデミー受講。第35回ピティナピアノコンペティションG級全国決勝大会入選。全日本学生音楽コンクール大阪本選第2位。同年11月に茨城・水戸市の佐川文庫にて初のソロリサイタルを開催。また、ドイツにてアーレンスブルクユースオーケストラと日独友好150周年を記念してモーツァルトのピアノ協奏曲第21番第1楽章を共演。
ピアノを石井なをみ氏に師事、音楽理論を生島美紀子氏に師事。現在、兵庫県立西宮高等学校音楽科2年生。
詳細
- 日時:
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2012年5月19日(土)
17:00 開演(開場は45分前) ※公演時間は約1時間
- 会場:
すばるホール 1Fレストラン
※ 駐車場に限りがあります。電車・バスなど公共交通機関をご利用ください。
制作協力
株式会社東音企画
後援
社団法人全日本ピアノ指導者協会
コンサートレポート
第10回目のピアニストは兵庫県立西宮高等学校音楽科の酒井さやかさん。
酒井さんのプログラムの前半はバロック・古典の作品から2曲。バッハの平均律クラヴィーア集第2巻より第19番と、ハイドンのピアノ・ソナタ第40番から第1楽章。バッハではパストラーレ風のゆったりとした優雅なメロディーが会場に響き渡り、徐々に心が洗われていくようです。一方、ハイドンは軽快な指捌きとリズムに乗せて、様々な楽想が展開してゆきます。酒井さんの気持ちを表すように、演奏する喜びにあふれた楽しい雰囲気が伝わってきます。
後半は打って変わって、ロマン派のリストのスぺイン狂詩曲と近代のプロコフィエフのピアノソナタ第7番。リストでは情熱的で、技術的な曲を熱演していただきました。リストのスぺイン狂詩曲は、スペインの二つの民族的旋律(前半は「フォリア」というイベリア半島が起源のゆったりとしたテンポをもつ舞曲、後半は「ホタ」というアラゴン地方が起源の熱狂的な舞曲)によって書かれた曲で、前半では力強い音の跳躍、後半では会場に高らかに響く高音部の音色が印象的で、それぞれの舞曲の特徴を捉えた演奏でした。そして最後はプロコフィエフのピアノソナタ第7番。こちらは、酒井さんが大好きな曲ということで、会場の方にも是非聞いていただきたいとのメッセージをいただきました。第二次世界大戦中に発表された完成度の高い曲で、第一楽章では、プロコフィエフの独特なリズムと主題が、第二楽章では繊細な和声が、第三楽章では連打が続くエネルギッシュな曲想が特徴です。酒井さんは小さい体で男性にも劣らない重厚な音色をピアノから引き出し、しかも一つ一つの音の粒が際立っていて、思い入れのある曲を力強く全力で演奏してくださいました。
今回はメリハリのある対照的な曲目がプログラムされ、聴き手にとってもコントラストをはっきりと感じ取れるコンサートとなりました。レパートリーの幅も広く、これからの更なる可能性を十分に感じさせてくれる素晴らしいピアニストです。
チケット
- チケット発売日:
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2012年2月25日(土) ※すばる友の会も同日発売
- 料金:
600円(当日200円増) ※1ドリンクつき
- 席種:
全席自由