すばるイブニングコンサート『今田篤 ピアノ・リサイタル』 ※終了しました
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たそがれどき、新進気鋭の若手ピアニストによる演奏をお楽しみください。
今田篤(いまだあつし)プロフィール
2002年~2004年第26回~第28回ピティナピアノコンペティションベスト賞
2007年第61回 全日本学生音楽コンクール高校の部全国大会第1位 野村賞・井口愛子賞・NHK賞・横浜市民賞
2008年第9回V.クライネフ青少年国際ピアノコンクールシニア部門(ウクライナ) 第2位
2010年ABC音楽振興会主催「ABC新人コンサートオーディション」合格。
第34回ピティナピアノコンペティション特級銀賞、王子賞
第79回日本音楽コンクール第2位
第14.15回浜松国際ピアノアカデミー受講
東京フィル、東京交響楽団、芸大フィルハーモニア、リベイラン・プレート交響楽団と共演
2008年度(財)ヤマハ音楽振興会音楽支援奨学生
2010年度公益財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生
これまでに、寺田美智子、三好のびこ、堀江孝子、横山幸雄、クラウディオ・ソアレス、伊藤恵の各氏に師事。東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て現在東京芸術大学音楽学部器楽科に在学。
詳細
- 日時:
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2012年6月23日(土)
17:00 開演(開場は45分前) ※公演時間は約1時間
- 会場:
すばるホール 1Fレストラン
※ 駐車場に限りがあります。電車・バスなど公共交通機関をご利用ください。
制作協力
株式会社東音企画
後援
社団法人全日本ピアノ指導者協会
コンサートレポート
第11回目のピアニストは東京芸術大学音楽学部器楽科の今田篤さん。
今田さんが最初に演奏してくださったのは、ハイドンのピアノ・ソナタ第60番。明るく軽快なリズムの第一楽章が始まると、今田さんの滑らかな指捌きから紡がれる美しい音色が会場に響き渡りました。第二楽章では装飾音が豊かに奏でられ、ハイドンの気品をうかがわせる空気に包まれました。第三楽章では、再び軽快なリズムに乗って心地よい旋律が展開され、優雅な気分に満たされる幕開けとなりました。続いては、ショパンのバラード第3番。ショパンの美しいメロディーは、今田さんが演奏するとより透明感の高い澄み切った音色で奏でられ、曲想が展開していっても決して濁ることなく、最後まで美しく会場に響きわたりました。また、テンポのコントロールが絶妙で、曲がよりドラマティックに構築されていきました。そして、3曲目はリストのメフィストワルツ第1番。力強く歯切れの良い演奏に乗せて、メフィストフェレスとマルガレーテの物語が始まります。ロマンティックな詩情を表現した部分ではメリハリのついた演奏でより劇的に、また指が鍵盤を駆け巡る超絶的な技巧が要求される部分では、テクニックを駆使してしっかりと曲がコントロールされていました。
このリストの難曲を弾きこなす今田さんの迫力に、客席の皆さんが圧倒されるような素敵な演奏でした。最後はラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番。ラフマニノフ独特の哀愁と旋律に満ち溢れた作品を、決して無理に背伸びすることなく、若々しさにあふれたフレッシュな演奏で聴かせてくださいました。今田さんの演奏は、ラフマニノフが思い描いていた世界が、あるときは風景として、あるときは温度感として感じられらるようで、私たちの五感に訴えかけるような素晴らしい演奏が繰り広げられていきました。
今田さんは自分自身の演奏を客観的に判断できる方で、その真摯な姿勢や優しいお人柄が演奏にもよく表れていました。聴く人の心を澄ませてくれる、素晴らしい演奏のできるピアニストです。
チケット
- チケット発売日:
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2012年2月25日(土) ※すばる友の会も同日発売
- 料金:
600円(当日200円増) ※1ドリンクつき
- 席種:
全席自由