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『すばるイブニングコンサート 関口想与 ピアノ・リサイタル』公演レポート   2026.03.07

 

 

 

第67回目のピアニストは桐朋女子高等学校音楽科1年生の関口想与さんです。

関口さんのコンサートはショパンの「ノクターン第17番」で始まりました。柔らかく豊かな音色が会場に響き渡ります。朗々と紡がれるメロディーは聴き手の心を優しく包み込み、勇気をあたえてくださるような演奏でした。続いて演奏してくださったのは、ラフマニノフの「楽興の時(全曲)」。関口さんがラフマニノフの心象風景を描いた作品と説明されたように、全6曲を様々に表現してくださいました。第1番は切ないメロディーが揺れる気持ちを表現しているようで、夕景に溶け込むあたたかい演奏をしてくださいました。第2番は硬質な音に変わり、絶妙な強弱が激しく流れる渦を表現しているようでした。第3番は重厚な和音から始まり、深みのある低音の響きに支えに乗って切々と歌われる旋律が印象的でした。第4番は燃え盛る炎のように激情を込めた力強い演奏をしてくださいました。第5番はエンディングの到来を予感させるような、達成感に満ちた優しく清々しい演奏をしてくださいました。第6番は決意に満ちた未来を描くように、希望と創造にあふれる音楽を丁寧に紡いでくださいました。そして、最後に演奏してくださったのはラヴェルの「『夜のガスパール』より“スカルボ”」。関口さんが描く妖精スカルボは、手のひらに乗るかのようなサイズ感で、素早く不規則に動き回る様子が目まぐるしく表現されました。

関口さんは柔らかくあたたかな音色で、音楽の世界をじっくりと表現してくださるのが魅力です。また、一つ一つの作品にしっかりと向き合い、ご自分の色彩を放っておられるのが印象的でした。これからも様々な曲で魅力を発揮していただきたいと思います。

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