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『すばるイブニングコンサート 長澤優花ピアノリサイタル』公演レポート   2015.07.02


 

 

 

 

 

第29回目のピアニストは兵庫県立西宮高等学校音楽科3年生の長澤優花さんです。

 

長澤さんのプログラムはリストの小品と2曲のソナタで構成されました。まずは、リストの「ヴェネツィアとナポリ」よりタランテラを演奏して下さいました。冒頭の舞曲・タランテラをリズミカルに力強く演奏してくださる一方、カンツォーネ風の中間部では甘美なメロディーを鳥たちがさえずるかのように、美しく奏でてくださいました。続いては、ショパンのピアノソナタ第3番を演奏してくださいました。第1楽章では緩急のメリハリが鮮やかで、特に優美な主題があらわれるところはたっぷりと心を込めて歌ってくださいました。第2楽章ではコラール部分の低音がしっかりと捉えられていて、その響きの上にメロディーが奇麗に積み重なっていきます。第3楽章では、一音一音確かめるように丁寧に演奏してくださいました。会場の時の流れもそれに合わせてゆったりと進んでいきました。第4楽章では、右手と左手の歌い方が均衡を保っていて、様々な旋律が浮かび上がってきました。そして最後に、ラフマニノフのピアノソナタ第2番を演奏してくださいました。激しい打鍵をきっかけに、ドラマティックなラフマニノフの世界が広がります。ラフマニノフの繊細で美しい旋律と高度な技巧が詰め込まれた大曲ですが、長澤さんは音の響きを丁寧に確かめながら、華麗な演奏を聴かせてくださいました。
長澤さんの演奏はとても落ち着きがあり、抑制がしっかりと効いています。今回演奏してくださったどの曲もしっかりと構えた上で演奏してくださり、俯瞰された演奏でした。長澤さんが演奏すると曲がどう変化するのか…、他の作品も聴いてみたいと思わせる個性的なピアニストです。

 

 

(担当職員T)

 

 

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